2021年については相場環境が良く、気の向くままに投資をしても大方の場合、資産は増
加したのではないでしょうか?
この期間に本格的に資産形成に取組み始めた方は、少し「規律が緩んでいる」のかもし
れません。
そこで、運用成果に大きな影響を与えるアセットアロケーションを崩さないことを考え
ます。
【規律とアセットアロケーション】
現時点の生活においては余剰資金であっても中長期では大切な資金であるからこそ、投
資して資産形成に取組む訳です。
けっして粗末に扱って良いものではないんですよね。
分かっています。
分かっていますが、やっちゃうのもまた、人情ですよね。
ここです!!人情。
これが曲者なんです。
気がついたら、「理性・論理」を押しのけて「人情」が全面的に出てきてしまいます。
ここを放置してしまうと「アセットアロケーション」が崩れます。
「アセットアロケーション」は運用成果に大きな影響を与える要素ですから、投資方針
の変更でない限りは維持しないといけません。
だからこその「規律」なんです。
しかも、誰かの受け売りの「規律」ではなく、自分で学び経験を積み重ねたうえでの
「規律」が重要です。
誰かの受け売りの「規律」では、守れないんですよ。苦しくなってしまうんですね。
【基本的な規律】
では「規律」とは何なのか。
「規律」と一口に言っても、人それぞれ、様々な「規律」があるでしょう。
学び、経験を積み重ねることで自分なりの「規律」ができあがっていくのが良いです
ね。
今回は、「基本的な規律」として資金管理について説明します。
一般的な会社員の場合
①仕事をして収入を得る
②節約をして余剰資金を得る
③優良な成長資産に長期的に分散投資をする
この①~③を毎月、毎月、10年、20年続けていくことで、資産形成をします。
「③優良な成長資産に長期的に分散投資をする」については、
「全世界株式」「全米株式」「4資産均等」「8資産均等」など、リスク許容度にあわせ
て選択することが望ましいとされます。
一方で、「個別株式」「暗号資産」「レバレッジ型」などは長期投資には不向きとされ
ます。
ということで、
「コア・サテライト戦略」として、サテライトでそういった銘柄に挑戦する訳です。
ここで「規律」を設定し、守らないと、気付けば、どちらが「コア」でどちらが「サテ
ライト」かとなるんですね。
具体的には、
たまたま幸運が重なり、「サテライト」部分の割合が大きく増加し気を良くして追加し
てしまう場合
1銘柄あたりの比率は守っているが複数銘柄に手を出してしまい「サテライト」部分の
割合が大きく増加してしまう場合
繰り返しになりますが「資産形成においては、アセットアロケーションが与える影響が
最も大きい」とされています。
なぜなら、運用資産のなかで資産の割合が変わるとリターンだけでなく、リスクも変わ
るからですね。
ここで大切なことは、資金管理が緩めば、アセットアロケーションに直接影響を与えて
しまうということです。
【結論】
多少のミスもカバーできて、緩い規律でも大怪我しなかったのは、実力ではなく相場全
体が好調だったからです。
2021年とは打って変わって厳しい環境が予想される2022年ですが気を引き締めて臨みた
いですね。
怖いのは「貧すれば鈍する」といいますか、厳しい局面で自分の都合の良い考え方に固
執して軸が揺れ移り変わっていくことです。
失敗した時に、ひとつひとつの行動についての原因を検証し対策を練ることはできま
す。
もうひとつ大切なことは、どうしてそういう行動を取ったのかという「考え方」「感情
の起伏」まで踏み込むことだなと感じています。