クリスマスを控えた今週「日銀ショック」「黒田サプライズ」が炸裂しましたね。
普段まったく経済・金融に興味がない、引退間近の会社の大先輩やベテラン主婦の口か
らも「日銀がねえ。」という言葉が迸るほど、影響が広がっています。
いろいろとお話をお聞きしているうちに、気付きがありましたのでご報告です。
日銀ショック
日本銀行が予想外の金融政策修正を決定し長期金利の許容変動幅拡大を従来の上下
0.25%程度から同0.5%程度に拡大すると発表。
円はほとんどの主要通貨・主要EM(エマージング)通貨に対して3─4%程度上昇。
さらには、日本銀行がイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の運用を一部見直したことで国債利回りが上昇しており、住宅ローン金利にも上昇圧力がかかっている。
日銀は来年1月に再び市場を驚かす可能性-「ミスター円」榊原氏 - Bloomberg
日銀修正で住宅ローン金利に上昇圧力、RMBS発行利率が急上昇 - Bloomberg
ほかにも、
本格的な利上げが始まる⁉
日銀が圧力に屈した‼
なんていう強めの論調も見受けられます。
資産形成に直結する「住宅ローン金利」
とはいえ、人生の3大資金と言われる「住宅購入」に伴う「住宅ローン」は誰しもがピ
リピリするところ。
日銀“異次元緩和”転換…“住宅ローン借り換え”アクセス殺到でサーバーダウン
「金融緩和修正でどうなる?」住宅ローンは変動金利が有利か、保険料は値下げ余力も(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
ネット上のニュースやSNSでは
もっと極端に
「長期金利に連動する固定金利が上がるだけ、変動金利は短期金利との連動だから大丈夫」
「5年に0.5%ずつ利上げされても変動金利がおトク」
というようなご意見も散見されます。
専門家も含めて、いろいろな方の考え方、意見を参考にするのは良いと思います。
が、しかし少しエモーショナルに過ぎるように感じます。
それだけ、「住宅購入」、「住宅ローン」というのは私たちの生活に、将来に大きな影
響を与えるということですね。
実際に「住宅ローン支払い」と「子供の教育資金」が重複する時期に破綻する家計が多
いというのも悲しい事実です。
当然のこと、資産形成にも直接的に大きな影響を与えます。
「住宅ローンは返済できていません。子供の教育資金も準備できていません。でも資産
形成はバッチリ。」というのは無いですもんね。
日銀ショックと住宅ローンの選択
では、これからどうすればいいのか?
結論から言いますと、
「変動金利でないと成り立たない返済計画は絶対にダメ!!!」
です。
「固定金利での支払いだと毎月の収支が苦しいけど、変動金利での支払いなら何とかな
りそう。」という考え方は真逆です。
なぜなら、「現状の超低金利が継続すること」が家計維持の絶対条件になっているから
ですね。
変動金利を選択するのは、資金的に余裕があり、繰り上げ返済も即時対応できる家計の
場合です。
つまり、「低金利の恩恵を享受しておこうかな」という場合です。
「だろう」での決断は危ないです。
どちらが得か、ではなく、どちらが摘しているか、で検討しましょう。