【2021.9.6.初投稿】【2021.11.18.更新】
資産形成に取組む人は着実に増えています。
多くの場合、目的は「老後資金」ではないでしょうか。
しかし、目的の後、つまり「出口」を意識している方は少ないようです。
そこで、今回は「老後資金」の「出口戦略」について説明します。
資産形成における出口戦略 【コツコツタイプの注意点】
結論から言います。
理想的な「出口戦略」とは老後までの長期間にわたる資産形成を通じて、
自由に豊かにお金を使える環境とスキルを準備することが大切です。
そのためには、
使うのが得意なタイプの方は、積み上げた金融商品を定期定率で取り崩していく。
貯めるのが得意なタイプの方は、配当がでる金融商品を一定割合保有する。
というふうに、自分のタイプを知って工夫することが重要です。
特に貯めるのが得意なタイプの方が苦戦をしてしまうようですよ。
人生の後半戦に思わぬ後悔をしないように今から出口戦略をイメージして準備するよう
にしましょう。
では順番に説明していきます。
使うのが得意なタイプ、貯めるのが得意なタイプ
使うのが得意な方、貯めるのが得意な方がいらっしゃいます。
使うのが得意なタイプの方は「必要な時に必要な額を使う」タイプ
資産形成の初期段階には少し苦戦をしそうですが、今回のテーマでは問題ありませんの
で、ここでおきます。
貯めるのが得意なタイプの方は「物欲がすくなく、無駄なお金はつかいたくない」タイ
プ使うよりは貯めておく方が安心するのでお金は貯まっていく、つまり残高が増えてい
くのに慣れています。
出口戦略から考える資産形成の選択肢
貯めるのが得意なタイプの方は資産形成期とは相性が良く、取り崩し期が苦手となりま
す。
資産形成期を順調にクリアして、いざ取り崩す、使うタイミングで抵抗感が強く躊躇し
てしまう。
資金枯渇に対する恐怖ですね。これは現役期よりも強くなると思います。
収入を得る手段が減っていくからですね。
資産形成期に暴落がおきた場合も同じ抵抗感が出てきます。
積み上げてきた資産が、数十%減ってしまうからです。
根本的な性質が「使うよりは貯めておく方が安心」だからですね。
少しずつ積み上がっていく状態、一定以上の規模がある状態が安心なんです。
少しずつ取り崩して減っていく状態、一気に資産が目減りした状態には強い抵抗感があ
ります。
一方で、個人投資家が長期的な資産形成に取組む場合は、
全世界株式や全米株式の指数に連動するインデックス型の投資信託を定期定額積立購入
で配当再分配して積み上げる。そして、出口戦略として、定期定率で取り崩していく。
という手法がトータルリターンに優れているといわれます。
ここがポイントです。ミスマッチだと思うんです。
出口戦略の部分です。貯めるのが得意なタイプの方が強い抵抗感がある状態を続けてい
くということです。
とはいえ、預貯金だけでは、将来をみすえた場合に、生活の維持は難しいという見通し
をもち資産形成を通じて、多くを学び、経験し、豊かに、幸せに過ごすために、投資に
取り組んでいるのですから、頭では理解していますし、理屈もわかっています。
それでも、どうしても、心理的な抵抗感が強く、ストレスを感じるようでしたら、無理
しなくても良いんです。
生活者としての個人投資家が、効率的な投資を100%実行しなくても良いんです。
あくまでも資産形成を通じて、多くを学び、経験し、豊かに、幸せに過ごすために、投
資に取り組んでいるのですから、
長い期間を継続して取り組み続けるのに、強い心理的な抵抗感は不要なストレスです。
私の意見
私はリタイヤ期に入ったら、気持ち良く自由にお金を使うスキルのあるなしが生活を豊
かにするか、貧しくするかの差となるとも思います。
ですから、求めるべきは効率的にトータルリターンを狙うことではなく、自由に豊かに
お金を使える環境とスキルを準備することです。
対策としては、
「資産形成期から意識的に「使う」ことに慣れていく」
想像以上に長い年数が必要だと思います。少しずつ、少しずつ「必要な時に必要な額を
使う」ことに慣れていく習慣をつけるんです。
投資元金を崩すことに抵抗がある場合には、利子や配当金の収入割合を多く確保するこ
とで、その分は罪悪感なしに自由に使えるようになりますよね。
必要な資金をすべて配当金で賄えれば言うことなし、半分・一部でも良いと思います。
気持ちのケアですからね。
あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!