先日、newsでもたびたび登場した、マイケル・バーリ氏の異名である「世紀の空売り」
を描いた映画です。
【2021/8/17】「世紀の空売り」バーリ氏、キャシー・ウッド氏旗艦ファンドに逆張り
【2021/8/23】世紀の空売りバーリ氏、米長期国債下落に賭け-ETFプットに308億円
自分自身もリーマンショックでは、市場の怖さを経験しましたので、振り返りの意味も
こめて鑑賞しました。
当時は、従業員持株会での自社株買いと企業型確定年金だけでしたが、ショッキングな
資産内容になっていました。
現在は、勉強しながら、資産形成に取り組んでいますので、また違った振り返りにもな
ると思います。
※ネタバレ注意です。
こちらから、AmazonPrime Videoで事前にご覧下さい。
あらすじ
2005年、へヴィメタルをこよなく愛する金融トレーダーのマイケル(クリスチャン・ベール)は、格付の高い不動産抵当証券の事例を何千も調べていくなかで、返済の見込みの少ない住宅ローンを含む金融商品(サブプライム・ローン)が数年以内に債務不履行に陥る可能性があることに気付く。
しかし、その予測はウォール街の銀行家や政府の金融監督機関からまったく相手にされなかった。そんななか、マイケルは"クレジット・デフォルト・スワップ"という金融取引に目をつけ、ウォール街を出し抜こうと画策する。
同じころ、マイケルの戦略を察知したウォール街の銀行家ジャレット(ライアン・ゴズリング)は、信用力の低い低所得者に頭金なしで住宅ローンを組ませている大手銀行に不信感を募らせるヘッジファンド・マネージャーのマーク(スティーブ・カレル)を説得し、クレジット・デフォルト・スワップに大金を投じるよう勧める。また、今は一線を退いた伝説の銀行家であるベン(ブラット・ピット)は、この住宅バブルを好機と捉えウォール街で地位を築こうと野心に燃える投資家の二人から相談を持ち掛けられる。ベンは自分のコネクションを使って、彼らのウォール街への挑戦を後押しすることを決意する。三年後、住宅ローンの破綻をきっかけに市場崩壊の兆候が表れ、
マイケル、マーク、ジャレット、ベンは、ついに大勝負に出る……。
印象に残った場面、言葉
(冒頭のマーク・トウェインの言葉)
「厄介なのは知らないことじゃない
知らないのに知ってると思い込むことだ」
この言葉にはハッとさせられました。まさに、この言葉がリーマンショックのすべてを
表しています。
よく言われていることですが「自分が理解できないものには投資するな」の、こじらせ
た状態ですね。
自分を戒めるために、常に肝に銘じておきたい言葉です。
(マイケルが出資者に破綻の予兆を説明している場面で)
「目論見書を?誰も読まないぞ起草者以外は」
これは反省につきます。
投資に限ったことではありませんが、慣れてくると、こういう、目論見書とか規約に目
を通さなくなってきます。
しかし、こういう姿勢こそが間違い、見逃しの原因となります。
初心忘れるべからずですね。
(一生に一度の賭けをして、勝算をはしゃぐ若い2人をベンがたしなめる場面で)
「経済の負けに賭けた俺たちが勝てば、国民は家や仕事や老後資金を失う」
こういう大局観を常に持ち続けていたいと思いました。
長期投資でプラスサムゲームを志向した投資をコアに投資していますが、そういう側面
がある厳しい世界であることを忘れてはいけませんね。
映画の感想
住宅市場に空売りを仕掛ける、それぞれの人物について、個性がしっかりと描かれてい
ました。
要所要所でストーリー展開を止めての叙述シーンも工夫が凝らされていて見やすかった
です。
そこまで難しい用語や仕組みは出てこないので予備知識も不要です。
全体的には軽快でテンポよくストーリー展開しながら、エンターテインメント性も随所
に散りばめられていて楽しめました。
しかし、この映画リーマンショックのお話なので物語の結末は知ってるんですけどハラ
ハラドキドキしました。
それだけ力のある映画だということですね。