人生100年時代の資産形成について考える

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「人生100年時代」のライフスタイルの可能性を追い求めています。

アセットアロケーションのもうひとつの視点【短期投資と長期投資の割合】

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アセットアロケーションの設定では資産クラスの保有割合を検討しましたが、

もうひとつ、大切な視点があります。それは短期投資・長期投資の割合です。

どのようにして検討するべきか考えていきます。


アセットアロケーションもうひとつの視点【短期投資と長期投資の割合】

 

目安として「短期投資として10~30%」、「長期投資として70~90%」とされていま

す。もちろん、それぞれの環境、状況によって適切な割合は違いますが、検討材料をみ

ていきます。「短期投資と長期投資の違い」は投資期間の短い・長いの違いだけではあ

りません。本質的にまったく別物です。特徴を考えてみます。

 


短期投資と長期投資の違い

 

短期投資と長期投資の違いとしては、

期間

短期投資では、1日〜数週間。長期投資では、10年以上

 

手法

短期投資では、目先の値動きを予測する。長期投資では、じっくりと企業の成長を待

つ。

 

意識する点

短期投資では、日々の価格変動。長期投資では、企業の持つ価値


短期投資はタイミングを見て売買を繰り返すことで利益をあげる手法ですから短期で値

上がりする銘柄を見つけられるかと、売り時を逃さないことがポイントです。

長期投資は企業の将来の価値の成長を予測し値上がりを待つ手法で、長期的な成長を予

測できるかがポイントです。

 

上記のように長期投資と短期投資では、「どんな目線を持って投資するのか?」が異な

っている点に注目です。


着目するポイントが全然違う

 

短期投資は、どれだけの人がその銘柄を欲しがるかに着目します。つまり、短期投資で

「価格」を見ます。だからこそ「価格」に感情が左右されます。

長期投資は、どれだけその銘柄の価値が成長するかに着目します。つまり、長期投資は

「価値」が醸成されるのを待つだけなのです。

 

短期投資「企業そのものが変化しないのに、株価が変化する」という動きに着目しま

す。

長期投資「企業自体が価値を生み出したり、成長したりする」ことに着目します。

 

短期投資はゼロサムゲームです。短期間に企業の利益は成長せず、誰かが儲けるには、

誰かから奪うしかありません。

長期投資はプラスサムゲームです。企業の利益が成長することで、参加者みんなが儲け

られます。


私の意見

 

ここで忘れてはならないのは、個人投資家よりも優れた環境で、豊富な情報を持ち、経

験やスキルに長けている、投資のことだけを考えているプロの機関投資家がいることで

す。ゼロサムゲームである短期投資で、そういうプロの機関投資家と「誰かが儲けるに

は、誰かから奪う」戦いをするということです。

また、近い将来に個別株、投資信託の売買手数料が「ゼロ」になると予想されていま

す。そうなると「買う」「売る」という取引がしやすくなるので「短期投資」の誘惑は

いっそう強くなるでしょう。

その時に自分がどういう特徴をもった投資をしようとしているかを忘れないようにしま

しょう。

生活者としての個人投資家の場合、資金の割合としては、最大時でも「短期投資

20%」、「長期投資80%」までに設定する方が良いです。

あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!