人生100年時代の資産形成について考える

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「人生100年時代」のライフスタイルの可能性を追い求めています。

【家計直撃】「悪い円安」が「悪い物価上昇」を招く危険性

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皆さん、家計管理は万全ですか?

ここ数日、ウクライナ情勢で世界中の株式市場は不安定な動きになっていますね。

私たち個人投資家にとっても気になるところです。

しかし影響は投資環境だけにはとどまらず生活の基盤である家計にも及びそうです。

ニュースも交えてご報告します。

 

【消費者物価と日銀の見解】

まずは、このニュースをご紹介します。

物価上昇、欧米と違い直ちに金融緩和縮小につながらず-日銀総裁

www.bloomberg.co.jp

日本銀行黒田東彦総裁は24日、日本の消費者物価は1月で前年比0.2%上昇にとどまるとし、「欧米と違って直ちに金融緩和縮小の動きにつながることはない」と語った。

 

物価動向に関しては、ガソリンや食料品など購入頻度が高い品目の価格が上昇していることで「物価の上昇を感じる家計の数が増えている」とも指摘した。

 

ウクライナ情勢の緊迫化もあり、資源価格を中心としたインフレ懸念が一段と強まっている。
日本の消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)は1月が前年比0.2%上昇にとどまるなど日銀が掲げる2%の物価安定目標に依然として距離があるが、
資源価格が高騰する中での「悪い円安」への思惑や来年4月の黒田総裁の任期満了をにらみ、市場では日銀による政策修正の観測がくすぶり続けている。

 

総裁は各国の金融政策の方向性の違いが為替レートに影響することは確かとしながらも、「日々の為替レートは世界経済や国際金融資本市場におけるさまざまな要因を受けて形成されており、直ちに必ず円安になると申し上げるわけいはいかない」と説明。
為替レートは経済のファンダメンタルズを反映した安定的な推移が望ましいと改めて表明し、現在の為替は「そうした形になっているのではないか」と語った。

 


要するに、

欧米での物価高騰とは違って、日本では直近の消費者物価から考えて金融緩和縮小の動

きにならないということ。

 

しかし、購入頻度が高い品目が上昇していることで、家計では物価上昇を感じていると

いうこと。

 

そして、金融政策の方向性の違いが現在の為替に影響を与えておらず、経済のファンダ

メンタルズを反映した安定的な推移になっているということ。

 

なんですけれども

気になるのは「悪い円安」なんですよね。

 


【用語解説】

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(コアCPI)

消費者物価指数(CPI)のうち、すべての対象商品によって算出される「総合指数」か

ら生鮮食品を除いて計算された指数のこと

「総合指数」から天候や市況など外的要因に左右されやすい「生鮮食品」を除くこと

で、物価変動の基調をみるための指標として使われる。

 

(悪い円安)

主要国で珍しくマイナス成長を頻発してしまったことで「日本回避」が進んでしまい

さらに国内の製造業が生産拠点を海外に移転しているので輸出数量を顕著に増やすとい

う恩恵もなかったのです。

 

 

【家計への影響は?】

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日本は多くの資源を輸入に依存しているため、購買力平価を下回る円安はコスト上昇要

因として重くのしかかってきます。

 

「悪い円安」による意図せざるコスト上昇により「悪い物価上昇」を招くリスクがあり

ます。

 

そうすると、企業業績の向上による賃金アップが無い、もしくは減少という状態で輸入

物価の上昇も進行します。

 

つまり、収入(減)-支出(増)=余剰資金(減)となってしまいます。

 

もちろん、資産形成の戦略にも影響が出るんです。

それでも方針は変わりません。

長期的に成長し価値を産み出す資産に資金投入あるのみです。

苦しい厳しい時こそ王道で行きましょう。