皆さん、損きりしていますか?
投資において「損切り」はとても大切な判断・行動です。
しかし、実際にはとても判断に迷い躊躇する行動です。
今回も、私の経験も交えてご説明します。
【損切りとは】
損切りとは、投資家が損失を抱えている状態で保有している株式等を売却して損失を確
定させることをいいます。
投資においては利益を出すことに意識がいきがちですが、損失が出た場合に適切な対応
ができるかという点も大事なポイントです。
前提として損失が出るケースを想定しつつ、損失ができる限り小さくなるようにコント
ロールするのが損切りです。
そうして、利益はできる限り大きくする「損小利大」になるよう維持していくというこ
とです。
【損切りの難しさ】
言葉にすればこれだけのことですが実際には難しいものです。
なにが難しいのかというと自分自身の心理的な抵抗です。
大きく分けると2点あります
①損失を確定させることに抵抗感
損失を出すという行為は日常生活では経験する機会はないため強い拒否反応があるもの
です。
②根拠なく「株価は戻る」と考えてしまう
「これだけ下がればさすがに少しは戻るだろう」という発想をもつ人は多いです。
【損きりが重要な理由】
では「損切り」が重要な理由を具体的に考えてみます。
①損失が拡大する
だいたいの場合、モタモタ・モジモジしている間に下落は続き、損失は拡大してしまい
ます。
②ポートフォリオがゴチャゴチャになる。
期待外れの銘柄を抱え続けることによって、管理の手間が増え、2重、3重のマイナスに
なります。
③資金が拘束されて他銘柄への投資機会を逃す
マイナスが継続・拡大する一方で、プラスを出し続ける銘柄も存在します。
【株価下落時の対応3パターン】
株価下落時の対応①「損きり」
「株価が下落して回復が見込めないと判断するケース」では、損切りが有効です。
そのまま保有し続けた場合、さらに下落して損失額が膨らむ可能性もあるため、損切り
をして損失額を確定させることで、それ以上損失が膨らまないようにすることができま
す。
株価下落時の対応②「塩漬け」
「株価が下落して回復が見込めると判断するケース」では、塩漬けが有効です。
株価が下落しても、これ以上の下落はなく回復が見込めると判断したケースにそのまま
にしておくことです。
株価下落時の対応③「ナンピン買い」
「株価が下落して回復が見込めると判断するケース」では、ナンピン買いが有効です。
株価が下落しても、回復が見込めると判断したケースに、下落した水準で買増しして平
均取得単価を引き下げる手法です。
【実例】
コアの長期投資の部分ではなく、サテライトの中短期投資の部分の話です。
2020年前半に取得した「高配当個別株式銘柄」が対象となりました。
同じ時期に同じ目的で取得した5銘柄のうち、株価の戻り、配当水準の戻りが
「最も悪い」銘柄です。
実行は2021年12月。
1年半、信じ、待ちました。
そして決断しました。
しかし、この1年半の期間に典型的な「モジモジ病」が発症していたんです。
つまり、「①損失を確定させることに抵抗感」を強く感じ、「②根拠なく「株価は戻
る」と考えてしまう」状態に甘んじていました。
では何が私に「損切り」を決断させたのでしょうか?
結論から言います。「怒り」でした。
2021年の総括をしようと全体を振返った時に、クッキリ・ハッキリ目立っていました。
そういうことですから、【ダメな】「損切り」でしたね。情けないです。
【結論】
「損切り」が大切であることは充分に頭では理解できます。
しかし、実際には心理的な強い抵抗感があり機を逸することも多くあります。
また、感情が先立ち容赦なく実行してしまうこともあります。
やはり、「損切り」にも「規律と記録」が大切だなと実感しております。
2022年は不安定な相場が予想されます。
備えをしっかりしましょうね。