人生100年時代の資産形成について考える

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「人生100年時代」のライフスタイルの可能性を追い求めています。

【重要ポイント】企業型確定拠出年金【ターゲットイヤー型投資信託編】

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職場の方から企業型確定拠出年金の質問を受けることがありますが、金融商品との接点

が少ないケースが多いですね。特にアセットアロケーションの設定やポートフォリオ

検討は苦手な人も多いようです。


運用商品選定について基礎の重要なポイントに沿って理解しておいた方が整理しやすく

なりますので、まとめてみます。

 

 

ターゲットイヤー型投資信託とは


ターゲットイヤー型は、運用先進国のアメリカでは401kのデフォルト設定になってい

たり、主力商品として広く普及しています。


ターゲットイヤー型投資信託は、国内外の株式や債券に分散投資するバランス型ファン

ドの種類で、目標と定める年(ターゲット・イヤー)に向けて運用会社が株式や債券へ

の投資比率を自動的に調整するという特徴を持っています。


一般的には、ターゲットまでの期間が長いほどリスクの高い株式の比率を高くして運用

をします。


ターゲット・イヤーが接近するにしたがって徐々に株式への投資比率を低くするような

調整を行っていきます。


「2020(年)」「2030(年)」などファンド名にターゲット・イヤーを示して

いる複数の商品がセットになっています。


投資家は自身の退職年齢に近いターゲット・イヤーのファンドを購入します。

 

 

運用ポイントでのメリット・デメリット

 


まず、企業型確定拠出年金の運用ポイントをおさらいします。

 


結論として、「長期積立分散投資の徹底」です。

 


運用ポイントは4点です。

 


①60歳までにいくら準備したいか目標金額を決めましょう。


②目標金額にするための、リターン(運用利回り)とリスク(ブレ幅)を検討しましょ

う。


アセットアロケーション(資産配分)を設定しポートフォリオ(商品選定)を決定し

ましょう。


④定期的に資産配分のチェックとリバランス(見直し)をしましょう。

 

 

 

 

ターゲットイヤー型投資信託のメリット

 


一般的には、若いときはリスクを取れるので株式の比率を高めるべきであり、年を取る

に従って運用リスクは取れなくなるので少しずつ株式の比率を下げ、


債券の比率を上げるべきと言われている。ターゲットイヤー型は、これを自動的に行う

という投資信託です。


年を取るに従って、資産の組み入れ比率を自動的に変えてくれるというのは、運用のこ

とがよく分からない、あるいは運用自体が面倒な人にとって、


手間がかからない便利な仕組みであるといえます。


退職が近づくほどに、確定拠出年金等の運用資産は保守的なポートフォリオにし市況変

動の影響を受けにくくしておくことが基本となる運用姿勢ですから


コロナショック前のように、米国株価は史上最高値を更新し続ける好調を前にして、株

高のメリットを自身の資産運用に取り入れたいと考えてしまう人情


も反映されません。歯がゆく思う気持ちがあったとしても、3月に大きな資産の目減り

を経験しなくて助かるということです。


つまり、運用が楽で、欲望、恐怖に影響されないということですね。

 

 

ターゲットイヤー型投資信託のデメリット

 


リスク資産への配分比率を決める際の基本は年齢ではなく、その人のリスク許容度で

す。


収入が多い人は少ない人に比べてリスク許容度は高く、金融資産を多く保有する人は、

少し保有していない人に比べ、リスク許容度は高い。


ということは、若い人よりも年齢の高い人の方が収入が多く、金融資産を多く保有して

いるのが一般的だから、年齢の高い人の方がリスクを取れることになる。


一般的に、若い人が高いリスクを取ってもいいと言われるのは、彼らには「長い間働く

ことができる」という意味で、「人的資本」の価値が高いからです。


言い換えれば、それは失敗しても取り返せる時間的な余裕があるということです。


つまり、一般的な限られたケースに有効なリスク管理ともいえます。


また、年齢変化と市場変化は関係しません。年齢で自動的に配分比率が決まってしまう

ので、市場の動きには対応できません。


入社直後の若い時期に、ターゲットイヤー型に資金投入する場合、ここからしばらく株

式の比率が高くなります。


入社から、しばらくの期間において株価が高値で推移し、その後、しばらくの期間にお

いて低迷が続けくこともあり得ることです。


そうすると、株価が高値のときに、株式の比率が高く、株価が安値の時に株式比率を落

としていくこともあります。全部が逆になるということです。


簡単に言うと、高く買い続けて、安く売り続けるということです。


つまり、個別のリスク管理に対応しにくく、市場の変化の逆を取り続けてしまう場合も

あるということです。

 

 

私の意見

 


企業型確定拠出年金は、私たちの老後資金の主力の一角を担う資金ですから、興味をも

って質問してきてくれるのは、とても嬉しいです。


私たちも、自ら進んで資産形成を始める訳でなくても、運用するのであれば、基本的な

ことは勉強すべきだと思います。


何十年という長期間に渡っての投資期間に「お任せタイプ」のファンドだけに投資し、

何の失敗経験もせず学びもしなければ、もったいないですよ。


また、何十年後に、経験も知識もない状態でまとまった金額を手にすることは危険で

す。


私は、何度でも、何度でも、できるだけ分かりやすく説明しますし、少しでも役に立て

たら良いなと思います。


誰にでも、あてはまる正解はありませんが、資産形成に取組むお手伝いができれば幸せ

です。


あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!