人生100年時代の資産形成について考える

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【基本用語解説】米国債務上限問題について

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ニュースを見ていて、意味の分からない用語だったり、知らない出来事がでてきて解説

なく進んでいくことがありますよね。

そのまま、なんとなく理解したような感じで終わる。次回、また「ん?」となりながら

終わる。これを何回か繰り返すと恐ろしいことに、「知っていること」にしてしまうん

です。そうならないために、用語、出来事をピックアップして解説していきます。

 


今日は、この2つのニュースをご紹介します。

 

イエレン氏、債務上限巡り議会にあらためて要請-「大惨事」回避を

マコネル米上院院内総務、債務上限巡りイエレン財務長官の要請を拒否


イエレン氏、債務上限巡り議会にあらためて要請-「大惨事」回避を

www.bloomberg.co.jp


イエレン米財務長官は議会に対し、連邦債務上限を引き上げるか適用を一時停止するようあらためて呼び掛けた。
さもなければ、上限突破を回避するための政府資金は10月のいずれかの時点で尽きるとみている。

 

連邦政府の発行する国債の発行上限は歳出関連法によって決められています

「債務上限」とは、米連邦政府国債発行などで借金できる債務残高の枠のことです。

債務が法定上限に達すると、デフォルトを回避するために、政府は議会の承認を得て、

上限を引き上げます。


米下院は今週、28兆ドル(約3079兆円)規模の債務上限引き上げを巡り採決を行う。
この問題を巡る両党の対立は続いており、政府は来月にもデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがある。

 

引き上げられない場合は、国債の新規発行ができなくなるため、債務不履行(デフォル

ト)に陥ります

つまり、元本や利息の支払いが遅延したり、停止したりする状態になります。

 

イエレン氏は、政府がデフォルトに陥れば「歴史的な金融危機を引き起こし、公衆衛生上の危機のダメージを悪化」させ、
米国をリセッションに追い込み、「恒久的な国の弱体化」につながりかねないと指摘。「遅延もデフォルトも容認できない」として、
議会は迅速に行動する必要があると付け加えた。

 

2011年に債務上限引き上げに関する法案が、ぎりぎりのところで成立しましたが、

スタンダード・アンド・プアーズは、米国債の格下げを発表し、市場に動揺が広がりま

した。

米国国債は、安全性の高い国債と考えられているため、世界中の国、政府、金融機関、

企業、個人が購入しているからですね。


マコネル米上院院内総務、債務上限巡りイエレン財務長官の要請を拒否

www.bloomberg.co.jp

共和党のマコネル上院院内総務は、イエレン財務長官が電話で連邦債務上限の引き上げで共和党民主党と手を結ぶよう要請したことについて、
拒否する姿勢を示した。債務が上限に達するまで数週間は両党の対立が続く可能性がある。

 

米国では過去に何度も債務上限の引き上げが政治問題となってきました。

そして過去、債務上限が市場の材料となったのは、2011年、2013年、2015年、2017年

です。


マコネル氏の報道官を務めるダグ・アンドレス氏は16日、「院内総務はイエレン財務長官に対し、7月以来公言していることを改めて伝えた。
与党である民主党が単独で無謀な税制と支出拡大に動いている」と発言。
民主党は独自に債務上限を引き上げる必要があり、その手段も有している」と述べた。


民主党は現在、上院で過半数議席を獲得しており、財政調整措置により単独で債務上

限を引き上げることができます。

ただ、民主党は、借金が膨れ上がるこの問題について、共和党とともに対処したい考え

である一方、共和党民主党自身で解決すべきとしており、

歩み寄りはみられません。

 

私の意見

 

「議会が債務上限を引き上げないという選択、つまり米国のデフォルトという選択をす

ることはない」というのが大勢の見方ですね。

しかし、実際、一時的にではありますが、何度か政府機関が閉鎖となったこともありま

したよね。

また2011年のように、債務上限引き上げに関する法案がぎりぎりのところで成立して

も、米国債の格下げが発表され市場が動揺するということもありました

政治においても、経済においても、過去「まさか」と思われていたことが何度も発生し

ました。ブラックスワンですね。

「はいはい、大丈夫でしょ。」と見過ごすのではなく、しっかり見届けたいと思いま

す。