【2021.8.22.初投稿】【2021.10.30.更新】
資産形成をしていてネガティブな情報に触れると、強い不安を感じていませんか?
そうだとしたら、「リスク許容度」を超えたアセットアロケーションになっているかも
しれません。もしかしたら、「リスク許容度」について十分な検討をしていないからか
もしれません。
この記事では、資産形成における「リスク許容度」の大切さを説明します。
リスク許容度の重要性
個人投資家が資産形成に取り組むときに、どんな知識よりも重要なのが「リスク許容
度」です。
なぜなら、個人投資家が資産形成するのに最も重要な要素である「継続」に直接的に関
わってくるからです。
自分の「リスク許容度」を超えたアセットアロケーションでは、冷静に客観的に相場と
向き合えません。
また、調整局面や暴落局面でブレずに行動することも難しいでしょう。
だから、アセットアロケーションを設定しポートフォリオを組むときに、とても大切な
判断材料なのです。
そうはいっても、やはり「リターン」の方に重点的に目が行きがちです。
そこで、基礎的な、しっかり理解しておきたい重要部分について説明します。
リスク許容度とは?
この「リスク許容度」でいうリスクは、一般的に使われるリスクとは意味合いが異なり
ます。
一般的には、「リスク」と聞くと思い浮かぶのは『リスク』=「危険」という解釈で
す。
しかし、資産運用において「リスク」は「不確実性」「リターンの振れ幅」という意味で
使われています。
そして、「リスク許容度」とはリターンの振れ幅が、マイナスに振れてしまった場合、
どれくらいまでならマイナスになっても受け入れることができるか、という度合いのこ
とです。
期待するリターンの最大値・最小値を並べると、大きなリスクをとれば、期待リターン
は高まります。
場合によっては期待以上にプラスが出る可能性があります。その一方でマイナスになる
可能性もあります。
「リスク許容度」とは、「どれくらい投資元本がマイナスとなっても生活に影響がない
か」「どれくらいまでなら投資元本がマイナスとなっても気持ち的に耐えられるか」と
いうものです。
リターンの数値を見て、プラス部分だけに目を向けてはいけないということです。マイ
ナスにも振れますよということです。
「リスク許容度」は、自分の資産や気持ちの余裕度ともいえます。
リスク許容度の目安
「リスク許容度」にも目安というか、公式として、よく知られている数値があります。
「資産運用リスク許容度の公式の目安」
リスク許容度の公式=100―自分の年齢
(例)30歳で資金が500万円ある場合、
100―30歳=70
目安として70%までリスクを取って良いということになります。
大まかにいえば、350万円まで株式を保有、150万円は現預金を保有するということで
す。
しかし、人それぞれ生活の状況、価値観は違いますので、他の要素も検討する必要があ
ります。
具体的に検討しておきたい項目としては、
年齢(時間):資金が必要な時期までに長く運用できる、損失がでたとしても、カバー
する時間があるので、「リスク許容度」は大きい傾向
家族構成:家族が少ない人は、多い人に比べて支出が少なく、投資に回せる資金が確保
しやすいので、「リスク許容度」は大きい傾向
資産:資産規模が大きいと、投資に回せる資金が比較的多く、「リスク許容度」は大き
い傾向
年収:年収が多いと、投資に回せる資金が比較的多く、「リスク許容度」は大きい傾向
性格・経験:他の要素でリスク許容度が大きくても、資産が目減りすることに抵抗感が
ある人は、「リスク許容度」は小さい傾向
私の意見
投資は長期的に継続してこそ効果があります。資金がなくなってしまっては継続するこ
とができないばかりか、生活に影響が出てしまいます。
どの程度まで資産が目減りしても生活に影響がなく、また、投資を継続することができ
るか、家計の収支や預貯金、ライフステージ、性格を総合的に照らし合わせて考えるこ
とが大切です。
また、「リスク許容度」は、理屈に沿って数値で考えていきます。
あくまでも理屈なので、50%の下落まで耐えられると言っていても、10%下がっただけ
で動揺することがあります。
目安は目安、実態の暴落局面では想定外の状態になるものです。
理屈では大丈夫でも現実世界では違ったということですね。
ですから、いろいろな手法で測った自分の「リスク許容度」を実戦で精度を高めること
が大切です。そのために、小さく始める、学ぶ・試す、いろいろな局面を経験するよう
にしましょう。
資産形成の初期に先日のコロナショックのような暴落を経験するというのは本当の「リ
スク許容度」を知る良い機会だと思いました。
あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!
参考までに、実体験です。
参考までに、こちらも実体験です。