人生100年時代の資産形成について考える

人生100年時代の資産形成について考える

「人生100年時代」のライフスタイルの可能性を追い求めています。

【実体験】従業員持株会での20年を超える資産形成の結果

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従業員持株会での自社株買いによる資産形成を二十数年してきました。

とてもとても、大切な学びを与えてくれました。

期間のうち大半は目的や戦略はおろか知識も情報に触れることもしなかったものですか

ら資産のほとんどが企業型DCと自社株だけというきわめてハイリスクな時期でした。

私の人生にどう影響したのか良かった点と悪かった点も含めてご紹介します。

 


持株会へ入会した経緯

 

私の場合は、入社時にオリエンテーションで「給与振込み用の銀行口座を開設する」と

「証券口座を開設して従業員持ち株会に加入する」がセットになっていて、銀行、証券

会社から担当者が来られてましたね。

デフォルトとしてセットされているような状態で選択する余地のない雰囲気でした。

 

 


従業員持株会への意識

 

従業員持株会への入会後、初めて自分の損益状況を確認したのは7年後でした。

株価は毎日見ていましたが、増額・減額どころか継続も意識していなかったです。

 

 

 


従業員持株会からの取り崩し

 

周囲の人はこまごまと取り崩していました。

理由は家や車を買う時とかお子さんの大学進学が多かったようです。

私は面倒くさがりで特に大きな買い物もしなかったのでほったらかしでした。

 

 

 

【悪かった点】調整・暴落局面で

 

代表的な一例だけあげますと、リーマンショック時の大暴落です。

株価は直近高値から最大で76%下落しました。

そして、直近高値まで回復するのにちょうど10年かかりました。

このタイミングで自分の損益状況を初めてまともに意識しはじめました。

あまりの含み損に嫌気がさしたのですが、なぜか継続放置しました。

これが、後に貢献したんです。

 

 

 


【良かった点】アクシデント発生時に

 

その後、2017年頃からでしょうか、株価は好調に上昇し続けました。

私にアクシデントが発生した時には運よく含み益に転じており、心の支えになりまし

た。その後、生活の再建に、ほぼすべてを取り崩しましたが本当に助かりました。

株価が暴落してから長く続いた低迷期間にも継続したことが功を奏しました。

 

 

 

その後

 

その後も株価は好調で、私の平均売却価格の+30%くらいで株価は推移しています。

つまり、取り崩しのタイミングが半年、1年くらい遅ければということなんですが

不思議と惜しいことをしたという感覚はありません。

いまだに助かったという意識が強いからですね。

 

 


私の意見

 

従業員持株会での自社株買いによる資産形成を二十数年してきました。

2019年に資産形成に取組むまでは目的や戦略はおろか知識も情報に触れることもしなか

ったものですから資産のほとんどが企業型DCと自社株だけというきわめてハイリスクな

時期でした。

しかし従業員持株会は、とてもとても、大切な学びを与えてくれました。

私はたまたまタイミングよく助かりましたが、逆のパターンもあり得たということで

す。

長期積立投資の良い部分と、個別株式の悪い部分を実体験として学ぶことができまし

た。

あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!

 

従業員持株会の基本【最新の調査結果とともに】

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会社員の資産形成について考えるときに「従業員持株会制度」は選択肢ですね。

「会社は熱心に勧誘するけど、どうなの?」「他の会社ではどうなの?」と悩みますよ

ね。

この記事では「従業員持株会制度」の基本と最新の調査結果をご紹介します。

 


従業員持株会とは

 

従業員持株会とは、民法に基づいて設立される組合で、多くの上場企業などで導入され

ています。

給与・賞与から天引きされた従業員一人一人の投資金額をまとめ、窓口となって自社株

を購入します。

そうすることで従業員の自社株取得を容易にし、財産形成を助成する制度です。

 

 


企業にとっての導入メリット

 

  • 福利厚生制度を充実させることにより従業員の企業に対してのロイヤルティが向上します。
  • 株主構成を安定させて敵対的買収者に対する抑止力や安定的な株価形成が期待できます。

 

 


従業員にとってのメリット

 

  • 1,000円からはじめられます。最低売買単位を気にせず1口の単位は少額。
  • 給料・ボーナスからの天引き。手間がかからない。
  • 奨励金が支給される場合があります。好条件であり、5~15%が多い。

 

 


従業員にとってのデメリット

 

  • 給与と資産が会社に依存する。会社の経営状態で両方が大きく減るリスクがあります。
  • 売却時に注意。持株会事務局・証券会社を通した手続きなので手間も時間もかかります。

 

 


従業員持株会のデータ

 

2021年5月7日に発表された、

株式会社東京証券取引所「2019年度従業員持株会状況調査結果の概要について」

3,236社を対象とした調査から興味深い点を抜粋してご紹介します。

調査対象会社全体の時価総額(516 兆 4,890 億円)に占める従業員持株会の株式保有金額の比率 は、0.95%であった。

 

従業員持株会の加入者 1 人当たりの平均保有金額は、前年度比 27.3 万円(13.8%)減少して 170.4 万 円となった。

 

 

拠出金 1,000 円につき従業員持株会の 制度実施会社から加入者に対し支給される金額。

100 円以上 150 円未満を支給している会社が最も多く、全体の 37.0%にあたる 1,197 社となっており、 その中でも奨励金額 100 円の会社が 1,164 社

 

 

 

加入者の割合は、38.5%

 

 

調理結果の印象

 

  • 従業員持株会の株式保有金額の比率が意外と低い
  • 加入者 1 人当たりの平均保有金額は意外と少ない
  • 奨励金額が1,000円につき100円以上 150 円未満、つまり10%以上と意外と高い。
  • 加入者割合は意外と低い

 

企業型DCの想定利回りと同じく、勤務先の従業員に対する想いをあらわすバロメーターなんでしょうか(泣)

 

 


私の意見

 

多くの企業で取り入れていて奨励金額も好条件なのに、加入者、保有金額ともに少ない

印象です。

ニワトリが先か卵が先か分かりませんけれども。

ただ、私がそうだったように、理解していないまま加入してしまうのは避けたいです。

自分が勤めている会社というのは身近であるが故に親近感とか安心感を持ってしまって

いるので自社株の積み立てにはあまりリスクを感じないんですね。

下手をすると、財形貯蓄の感覚の方もいらっしゃると思います。

あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!

リスク許容度【シュミレーションサイトをまとめてご紹介】

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「リスク許容度」について、考え方はなんとなく分かったけど、具体的なイメージがつ

かめないという方も多いと思います。

そこで今回は「リスク許容度」をシュミレーションできるサイトをご紹介します。

いろいろな質問に答えて「リスク許容度」を測定してくれるサイトです。

それぞれに特色があるので、勉強になりますよ。試してみて下さい。

一通り試してみて違いを見比べるのも良いですね。

 

 

 

【リスク許容度診断テスト - 一般社団法人 全国銀行協会

(10項目の質問)

(リスク許容度%表示) 

「安全性・収益性・流動性」を円グラフで提示

シンプルな印象です。

あなたのリスク許容度診断テスト | 速攻10問!あなたのリスク許容度丸わかり! | 一般社団法人 全国銀行協会

 

 

 

【リスク許容度診断 - モーニングスター

(7項目の質問)

(リスク許容度型表示)

「アセット」を円グラフで提示

シンプルな印象です。

モーニングスター [ お知らせ ]

 

 

 

【無料診断 WealthNavi】

(6項目の質問)

「将来予想・過去分析・ポートフォリオ」を提示

過去分析というのが面白いです。

無料診断(最短1分・全6問) : WealthNavi

 

 

 

【フィデリティ証券】

(5段階の質問)

  • 投資期間、初期投資額
  • リスク許容額
  • 資金の性格、投資の意向
  • 金融知識理解レベル
  • 年収・金融資産

 

ポートフォリオ提案、収益予想、確率分析、リスクリターンマップが提示されます。

リスク許容度に見合ったポートフォリオを提案してもらう」という趣旨ですね。

 

フィデリティ証券の公式サイト|投資信託(ファンド)・株式・REIT・ETFなど

 

 

 

松井証券 無料診断 投信提案ロボ】

(リスク許容度:5段階) 

「モデルポートフォリオ、銘柄名・組入れ比率・信託報酬

期待リターン・推計リスク・過去シュミレーション

将来シュミレーション・積み立てシュミレーション」を提示

かなり丁寧で情報たっぷりです。

 

松井証券

 

 

ご参考までに。

あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!

【最重要】リスク許容度の考え方(年齢・収入・性格から)

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【2021.8.22.初投稿】【2021.10.30.更新】


資産形成をしていてネガティブな情報に触れると、強い不安を感じていませんか?

そうだとしたら、「リスク許容度」を超えたアセットアロケーションになっているかも

しれません。もしかしたら、「リスク許容度」について十分な検討をしていないからか

もしれません。

この記事では、資産形成における「リスク許容度」の大切さを説明します。

 

 

 

リスク許容度の重要性

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個人投資家が資産形成に取り組むときに、どんな知識よりも重要なのが「リスク許容

度」です。

なぜなら、個人投資家が資産形成するのに最も重要な要素である「継続」に直接的に関

わってくるからです。

自分の「リスク許容度」を超えたアセットアロケーションでは、冷静に客観的に相場と

向き合えません

また、調整局面や暴落局面でブレずに行動することも難しいでしょう。

だから、アセットアロケーションを設定しポートフォリオを組むときに、とても大切な

判断材料なのです。

そうはいっても、やはり「リターン」の方に重点的に目が行きがちです。

そこで、基礎的な、しっかり理解しておきたい重要部分について説明します。

 

 

リスク許容度とは?

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この「リスク許容度」でいうリスクは、一般的に使われるリスクとは意味合いが異なり

ます。

一般的には、「リスク」と聞くと思い浮かぶのは『リスク』=「危険」という解釈で

す。

しかし、資産運用において「リスク」は「不確実性」「リターンの振れ幅」という意味

使われています。

そして、「リスク許容度」とはリターンの振れ幅が、マイナスに振れてしまった場合、

どれくらいまでならマイナスになっても受け入れることができるか、という度合いのこ

とです。

期待するリターンの最大値・最小値を並べると、大きなリスクをとれば、期待リターン

は高まります。

場合によっては期待以上にプラスが出る可能性があります。その一方でマイナスになる

可能性もあります。

「リスク許容度」とは、「どれくらい投資元本がマイナスとなっても生活に影響がない

」「どれくらいまでなら投資元本がマイナスとなっても気持ち的に耐えられるか」と

いうものです。

リターンの数値を見て、プラス部分だけに目を向けてはいけないということです。マイ

ナスにも振れますよということです。

「リスク許容度」は、自分の資産や気持ちの余裕度ともいえます。

 

リスク許容度の目安

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「リスク許容度」にも目安というか、公式として、よく知られている数値があります。

「資産運用リスク許容度の公式の目安」

リスク許容度の公式=100―自分の年齢

(例)30歳で資金が500万円ある場合、

100―30歳=70

目安として70%までリスクを取って良いということになります。

大まかにいえば、350万円まで株式を保有、150万円は現預金を保有するということで

す。

しかし、人それぞれ生活の状況、価値観は違いますので、他の要素も検討する必要があ

ります。

具体的に検討しておきたい項目としては、

 

年齢(時間):資金が必要な時期までに長く運用できる、損失がでたとしても、カバー

する時間があるので、「リスク許容度」は大きい傾向

 

家族構成:家族が少ない人は、多い人に比べて支出が少なく、投資に回せる資金が確保

しやすいので、「リスク許容度」は大きい傾向

 

資産:資産規模が大きいと、投資に回せる資金が比較的多く、「リスク許容度」は大き

い傾向

 

年収:年収が多いと、投資に回せる資金が比較的多く、「リスク許容度」は大きい傾向

 

性格・経験:他の要素でリスク許容度が大きくても、資産が目減りすることに抵抗感が

ある人は、「リスク許容度」は小さい傾向

 

 

私の意見

 

投資は長期的に継続してこそ効果があります。資金がなくなってしまっては継続するこ

とができないばかりか、生活に影響が出てしまいます。

どの程度まで資産が目減りしても生活に影響がなく、また、投資を継続することができ

るか家計の収支や預貯金、ライフステージ、性格を総合的に照らし合わせて考えるこ

とが大切です。

また、「リスク許容度」は、理屈に沿って数値で考えていきます

あくまでも理屈なので、50%の下落まで耐えられると言っていても、10%下がっただけ

で動揺することがあります。

目安は目安、実態の暴落局面では想定外の状態になるものです。

理屈では大丈夫でも現実世界では違ったということですね。

ですから、いろいろな手法で測った自分の「リスク許容度」を実戦で精度を高めること

が大切です。そのために、小さく始める、学ぶ・試す、いろいろな局面を経験するよう

にしましょう。

資産形成の初期に先日のコロナショックのような暴落を経験するというのは本当の「リ

スク許容度」を知る良い機会だと思いました。

あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!

 

 

 参考までに、実体験です。

sisan73.hatenablog.com

 

 

  参考までに、こちらも実体験です。

sisan73.hatenablog.com

 

個人投資家のアセットアロケーションに暗号資産(仮想通貨)は必要?

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【2021.9.7.初投稿】【2021.10.25.更新】

 

アセットアロケーションがビシッと決まらずに悩んでいませんか?

「暗号資産も必要かも、でも税金面で不利というのは本当なのか・・・」

歴史の浅い資産だけに、あれこれ悩みますよね。

この記事では、暗号資産の特徴を通貨・他の資産と比較します。

 

 

 

個人投資家アセットアロケーションに暗号資産(仮想通貨)は必要?

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結論から言います。

私たち、個人投資家アセットアロケーションに暗号資産(仮想通貨)は必要ありませ

ん。でも、どうしてもという場合、ギャンブルとしての位置付けで良いと思います。

一攫千金を夢見て遊ぶ用の予定資金内であれば良いと思います。

では、順番に説明します。

 

 

 

通貨としては?

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まず、通貨について、おさらいします。

お金には主に3つの性質があります。

 

1. 物と交換できる性質:決済手段

2. 価値を蓄えることができる性質:価値保蔵

3. 物の価値を決めることができるという性質:価値尺度

 

つまり、すべての人にとって貨幣として認められ、他の人の所に持ってゆけば一定の有

用性、使用価値を持ったどのような財とも交換可能ということです。

そして、通貨としての役割を果たす地域の広さや交換できる品目の多さや、どれだけの

取引が交換できるか。これらの優劣が、通貨の優劣の定義とされています。

つまり、主要な通貨として信じる人々の供給能力や購買力の影響を受けます。他の通貨

を信用する人は、その通貨を信用する人と取引するためには、通貨を交換しないといけ

ません。

手間を省こうとしたら、自然と取引に使われやすい通貨が選好されるようになります。

そうして供給能力や購買力が高い地域で通用する通貨ほど優秀となります。

 


暗号資産(仮想通貨)とは

f:id:sisan73:20211003121553p:plainでは、仮想通貨について、日本銀行の定義を確認しましょう。

日本銀行のホームページ

https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/money/c27.htm/

「暗号資産(仮想通貨)」とは、インターネット上でやりとりできる財産的価値であ

り、「資金決済に関する法律」において、次の性質をもつものと定義されています。

(1)不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる

(2)電子的に記録され、移転できる

(3)法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない

 

 

暗号資産は、国家やその中央銀行によって発行された、法定通貨ではありません。

また、裏付け資産を持っていないことなどから、利用者の需給関係などのさまざまな

要因によって、暗号資産の価格が大きく変動する傾向にある点には注意が必要です。

 

(注意)

法令上の整理としては、「仮想通貨」の呼称が「暗号資産」に変更されています。

これは、国際的な議論の場において、「crypto-asset」(暗号資産)との表現が

用いられつつあることや「仮想通貨」の呼称は法定通貨との誤解を生みやすいことなど

が変更の理由とされています。

 

2019年5月31日に資金決済法と金融商品取引法の改正参議院本会議において可決・成

立し、『仮想通貨』から『暗号資産』への呼称変更が決定しました。

 

 

 

仮想通貨にかかる税金

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仮想通貨の売買で一定の利益をあげると、確定申告が必要になります。

仮想通貨の取引などで得た利益は雑所得に分類されます。

雑所得は総合課税の対象で、給与所得などほかの所得と合算した額に応じて税率が決ま

ります。

このため、利益が多額になれば、累進課税によって所得税の税率は最大45%までアップ

し、住民税10%と合計して最大55%になる可能性もあります。

 

また、仮想通貨の売買損益にかかる所得税は、1月1日から12月31日までの1年分の取引

総額が対象です。

合計所得額を計算する方法には、「移動平均法」と「総平均法」の2つがあり、申告の

際はいずれかを選択する必要があります。

 1度選択した計算方法は、翌年以降も継続して使用するルールがあります

 

移動平均法とは、仮想通貨を購入するたびに購入額と残高を平均し所得を計算する方法

です。

総平均法とは、1年間の購入平均レートをもとに計算した総購入金額と、売却合計金額

の差額(所得)を計算する方法です。

 

また、仮想通貨の場合仮想通貨同士の損益、雑所得内での損益は差し引きが可能です

が、他の金融資産などに対して損益通算はできません。

さらに、繰越控除も仮想通貨は対象外です。


一方で、株式投資申告分離課税で、売却益の所得税税率は15%、住民税は5%です。
もちろん、損益通算も繰り越し控除もできます

 

 

 

リスクの高さ

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仮想通貨投資については「非常にリスクが高い。アセットアロケーションの5%程度を

上限目安とすること」とされることが多いようです。

著名投資家も資産の一部として仮想通貨を保有していることを明かしています。

著名人のTwitterで高騰したかと思えば反対に劇落する、まさに乱高下です。

たとえば、株式も災害、金融不安、企業の不祥事など、予期せぬことで劇落することも

あります。しかし、財務の健全性や成長への期待など、本質的な価値を分析・検討する

ことができます。

仮想通貨の本質的な価値は分析・検討することができないです。

供給量の上限くらいでしょうか。

 

 


本質的価値はある?

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また、仮想通貨は、金のように位置付けられることがあります。

金は潜在的に価値がある資産として保有することに意義があると考えられています。

仮想通貨自体に価値がある資産として保有することに意義があるでしょうか?

問題は、「仮想通貨を金と同じように潜在価値があると考えられるか」です。

一方で、仮想通貨やそれを可能としているテクノロジーは、今後も進化して将来的には

広く一般に受け入れられるようになるでしょう。

ここで混同してはいけないのが、「仮想通貨を可能としているテクノロジーへの期待」

と「仮想通貨そのものの価値」は同じではないということです。

国の通貨として確立しているドルや円であれば、ドル安、円安になっても、その通貨自

体の価値がゼロになることはないのですが、

前述の日本銀行の仮想通貨の定義にもあったように仮想通貨の価値を保証するものは何

もないのです。

その価値の安定を操作している中央銀行もなければ、預金保険制度による保護もありま

せん。

 

 


私の意見

 

ここまでみてきたように、株式のように本質的価値はなく、金のように潜在的価値はな

く、通貨のように価値を保証するものはありません。

他の資産との相関係数から、アセットアロケーションに組み込むべきという意見もあり

ますが「逃げ場」としての資金投入は、資産形成の本質とは考えにくいです。

そして、著名人の発信で乱高下を繰り返すというリスクを抱えています。

つまり本質的なものが将来成長することを期待する「投資」ではなく、当たるか外れる

かの確率にかける「投機」です。

「どの仮想通貨が儲かりそうか」という問題は、「どの宝くじを買うか」「どの馬を選

ぶか」と同じです。

投機は、長期インデックス投資とは根本的に別物です。

よって「仮想通貨をアセットアロケーションに追加すべきか」は必要ではないです。

私たち、生活者としての個人投資家アセットアロケーションには必要ありません

ギャンブルとしての位置付けが良いと思います。

ギャンブルで一攫千金を夢見て遊ぶのも予定資金内であれば良いと思います。

しかし、あくまでもギャンブルですから、遊びの範囲の資金にとどめるべきです。

資産形成の一部としてではなく、遊びのギャンブルとして、ささやかな金額で夢を買う

遊びとしてです。

あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!

【重要】家計と資産形成の仕組みの基本

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【2021.9.16.初投稿】【2021.10.23.更新】


「家計と資産形成の仕組み」をご存知ですか?

資産形成の初心者の方は必見です。ある程度の経験を積んだ中級者の方も、もう一度基

本を見直して足元を固めた資産形成に取組みましょう。

 

 

 

家計と資産形成の仕組みの基本

結論から言います。

家計(収入と支出)はフローであり、資産はストックです。

資産形成とは、「家計フローをどのように資産ストックに変えていくのか」です。

これが、家計と資産形成の仕組みです。

順番に説明します。

 

 


会計でのフローとストック

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まず、「フローとストックとは何か」からですね。

 

会計では

フロー(flow)は、「一定期間の増減額」のこと

ストック(Stock)は、「一定時点の残高」のことです。

 

フローとストックは密接な関係性をもっています。

それは、「フローの分だけストックが増減する」という関係です。

インフロー(inflow)がアウトフロー(outflow)よりも多ければストックは増えます。

インフロー(inflow)がアウトフロー(outflow)よりも少なければストックは減りま

す。

「フローは原因、ストックは結果」と捉えることができます。

財務諸表でいえば、損益計算書がフローの財務諸表で、貸借対照表がストックの財務諸

表です。

この良く見る、良く聞く概念を家計、資産資産形成にもちろん応用できます

 

 


家計でのフローとストック

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まず、家計管理の基本を整理すると

フロー:収入(インフロー:inflow)、支出(アウトフロー:outflow)

ストック:資産

収入と支出がフローであり、資産がストックですね。

いくら年収が高くても、支出が多くては資産が増えません。

投資をしてお金がお金を増やすシステムを作りだすと効率よく資産を増やせます。

労働収入というフローは労働をやめてしまえば、収入が無くなります。

ストックは種類によっては自分が活動しなくても入り続ける収入にすることができま

す。

ストックを増やし、ストックで必要分のフローも作り出してしまうシステムができると

自分の活動は不要ということになります。

労働収入は主な収入源ですが、自分自身が必要な活動できることが前提になります。

つまり病気・怪我などの健康問題が起きれば、収入が断たれる可能性があるということ

です。

会社員は基本的には会社に出社し所定の時間仕事をすれば収入になります。

これは通勤・勤務を40年前後可能な健康状態を維持し続けることができるという条件の

上に成り立つものです。

逆に会社の経営体力が無くなるケースも充分にあり得ることです。

労働者と企業が健全であり続けることで成り立つ収入、それが労働収入です。

そういう意味では誰もが仕事を失い、労働収入がなくなる可能性はあります。

だからこそ、家計フローをどのように資産ストックに変えていくのかが重要になってき

ます。

この強みは私たちの健康問題には関係なく収入(インフロー:inflow)を生み出し続け

というところです。

そのために、収入(インフロー:inflow)を増やす、支出(アウトフロー:outflow)をグッドシェイプして余剰資金を確保するのが資産形成の土台になります。

フローをストックに置き換えていくためです。

 

 

 

フローとストックのバランス

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自分への投資は大切ですが、収入フローを増やすことに特化しすぎた場合

フローが良好でもストックがほとんどなければ、自分にふりかかったトラブル・アクシ

デントに対応できません。

また、資産からのフロー獲得に特化しすぎて、収入フローが疎かになった場合

ストックが多くてもフローが不調なので金融不安などの資産価値減少リスクに対応でき

ません。

 

自分の目標や生活環境をよく考えたバランスが大切です。

 


私の意見

 

人生100年時代の資産形成を考えると、フローとストックをバランスよく増やしてい

きたいですね。

また、その過程での学び・経験こそが大切な資産となるでしょう。

あくまでも、自分の人生・自分の資産です。資産形成を楽しみましょう!

【重要】ポートフォリオの目的と組み方

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【2021.8.11.初投稿】【2021.10.22.更新】

 

ポートフォリオ」の組み方で悩んでいませんか?

「アセット・アロケーション」で資産クラスを決定して、次にいよいよ具体的な運用商

品の組み合わせを検討します。それが「ポートフォリオ」です。

この記事では、ポートフォリオの目的と組み方についてご説明します。

 

 

 

ポートフォリオの目的


資産運用では「長期視点」で臨むこと

市場の短期の上昇や下落に惑わされないことが大切です。

継続すること

そのためには、リスクに重点をおいて検討します。

悪いときに継続できるかがポイントです。

そのためには、リスクの把握と管理が重要です。

そこで分散投資」でリスクを回避したり補完します。

リスクを最小化しながらリターンを得るために、アセットアロケーションがあり、ポー

フォリオがあります。

アセットアロケーションポートフォリオを作ることで、リスクの目安を数字で確認で

きます。

つまり、ポートフォリオの目的はリスクを把握し管理することです。

資産形成に取り組み長期で継続するためにとても重要な部分です。

 

 

 

ポートフォリオの組み方

 

アセットアロケーションで資産割合は決めましたので、さらに各資産の内訳として個別

に運用商品を選びます。

資産クラスの内訳として個別の運用商品とはいっても株式でも、個別株式、投資信託

ETFとあります。

しかし分散投資」でリスク回避するのですから、基本的には、投資信託ETFを選択

すれば良いと思います。

次に迷うのが、「パッシブ運用」「アクティブ運用」かですよね。

「パッシブ運用」は、市場全体の動きと同様の投資成果を目指す運用手法で株式指数な

どをベンチマークとして運用を行っています。

「アクティブ運用」は、市場全体の動きにかかわらず利益を求める運用手法で、ファン

ドマネージャーが調査・選択してリターンの最大化を狙っています。

長期的に見た場合、パッシブ運用の方が、アクティブ運用の投資成果を上回っているこ

とが統計的に示されています。

ですので、基本的には「パッシブ運用」を選択しましょう。

個別株式については、さらに難易度が高くメインに据えるのは難しいですね。

興味をもち、投資の醍醐味として挑戦する場合は、コア・サテライト戦略としてサテラ

イトでの選択にしましょう。

 

 

 

3つのポイント

 

では、具体的にどういうふうに個別の運用商品を選ぶかということですが3つのポイン

トがあります。

同じ資産クラスの中で個別の運用商品を比較し検討しましょう。

具体的には、

  1. 運用成績
  2. コスト
  3. 純資産残高

順番にみていきます。

 

①運用成績:

3年や5年以上の期間で比較。トラッキングエラーも忘れずに確認。

 

②コスト:

販売手数料(買付時)」、「信託報酬(保有中)」、「信託財産留保額(売却時)」の確認。

 

③純資産残高:

純資産残高は投資信託規模安定した運用のためには30億円以上が必要。

 

 

証券会社のホームページや『目論見書』等で確認できます。

ファンドの特色、コンセプト、投資方針などの情報も得ることができます。

 

 

 

私の意見

 

長期的に資産形成に取り組むにあたり資金をどこに、どの程度、配分するかは議論百出

です。

特に、ポートフォリオについては、さまざまな手法が紹介されています。

「年代別のポートフォリオの組み方」「ライフステージ別のポートフォリオの組み方」

「有名投資家のポートフォリオ」などなど。

絶対的な正解というのはなくて、それぞれ特徴があり、良い点・悪い点もあるでしょ

う。

情報として、知識として、吸収するのはとても素晴らしいです。

しかし、あくまでも参考として受けとめましょう。

自分自身の資産形成です。

「目的の実現、目標の達成」に沿って、「リスク許容度」の範囲内での選択を心掛けま

しょう。